留学先として日本の大学を選ぶ方も、将来的に海外留学を目指し国際的な環境に身を置きたい方も、ご自身の目的に合った大学選びの参考にしてくださいね。
本記事は、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が2024年5月1日現在の在籍状況について、2025年2月時点の大学等からの回答に基づき集計した「外国人留学生在籍状況調査結果」を基に作成しています。
【2025年最新】留学生受入れ数の多い大学ランキングTOP10
ここでは、独立行政法人日本学生支援機構が公表した最新データに基づき、外国人留学生の受け入れ数が特に多い日本の大学トップ10を、具体的な人数と合わせてご紹介します。
| 順位 | 大学名 | 私立/国立 | 留学生数 |
| 1位 | 早稲田大学 | 私立 | 5,562人 |
| 2位 | 東京大学 | 国立 | 4,793人 |
| 3位 | 立命館大学 | 私立 | 3,258人 |
| 4位 | 京都大学 | 国立 | 2,791人 |
| 5位 | 立命館アジア太平洋大学 | 私立 | 2,776人 |
| 6位 | 日本経済大学 | 私立 | 2,675人 |
| 7位 | 大阪大学 | 国立 | 2,595人 |
| 8位 | 九州大学 | 国立 | 2,568人 |
| 9位 | 東京福祉大学 | 私立 | 2,470人 |
| 10位 | 筑波大学 | 国立 | 2,337人 |
「留学生が多い大学」の傾向
留学生の受け入れが多い大学のランキングを見ると、いくつかの顕著な傾向が読み取れます。
上位10校のうち、早稲田大学、立命館大学、立命館アジア太平洋大学、日本経済大学、東京福祉大学といった私立大学が過半数を占めている点が特徴的です。
私立大学が上位を占める傾向と国立大学の役割
留学生受け入れ数の多さで私立大学が目立つ理由として、多様な入学制度と積極的なマーケティング戦略が挙げられます。
特に立命館アジア太平洋大学(APU)のように、設立当初から国際学生の受け入れをミッションとしている大学は、学内全体が非常に国際色豊かな環境となっています。
一方で、国立大学では、東京大学、京都大学、大阪大学、九州大学、筑波大学といった旧帝国大学やそれに準ずる大規模研究大学がランクインしており、質の高い研究環境と国際的なブランド力で特に大学院留学生から高い人気を集めていると考えられます。
関東・関西地方に留学生が集まる理由
留学生が多い大学の所在地を見ると、関東地方(特に東京)と近畿地方(特に大阪・京都)に集中していることが明らかです。

日本の大学等が受け入れている留学生総数のうち、関東地方だけで全体の51.1%を占めています。
留学生がこれらの大都市圏を選ぶ最大の要因としては、雇用の機会、生活の利便性、そして情報量の多さが考えられます。

卒業後の就職活動を見据えると、大企業や国際的な企業が多く集まる東京や大阪はとても魅力的なのですね。
留学生の現状
ここでは、調査の統計データから、留学生の出身地域、在学段階、そして専攻分野の傾向を詳しく見ていきます。
留学生の出身国と地域:アジアが約9割を占める
日本の留学生構成は、アジア地域からの留学生が圧倒的な多数を占めているのが特徴です。
データによると、留学生総数336,708人のうち、アジアからの留学生が92.5%の311,566人となっており、これは前年度からも増加しています。
| 順位 | 国名 | 留学生数 | 構成比 |
| 1位 | 中国 | 123,485人 | 36.7% |
| 2位 | ネパール | 64,816人 | 19.2% |
| 3位 | ベトナム | 40,323人 | 12.0% |
特にネパールからの留学生は前年度から大幅に増加し、構成比率も大きく伸びています。
欧州・北米地域からの留学生は合計で5.3%に留まっています。
教育機関の内訳
留学生の内訳は下記の通りです。
- 高等教育機関:229,467人
- 大学(学部):91,192人
- 大学院:58,215人
- 専修学校(専門課程):76,402人
- 日本語教育機関:107,241人

学部・大学院に加え、専門的なスキル習得を目指す留学生が非常に多いことがうかがえますね。
留学生が選ぶ専攻分野は人文・社会科学が中心
高等教育機関に在籍する留学生が専攻している分野を見ると、人文科学と社会科学の文系分野で全体の55.9%を占めています。
| 専攻分野 | 留学生数 | 構成比 |
| 社会科学 | 77,045人 | 33.6% |
| 人文科学 | 51,264人 | 22.3% |
| 工学 | 41,658人 | 18.2% |

日本語や日本文化、経済、ビジネスといった分野が、留学生にとって日本で学ぶことのメリットが大きいと認識されているようです。
留学生が多い大学を選ぶと海外留学に有利になる?
日本の大学に通う際に、留学生の多い大学を選ぶことで、将来の海外留学やワーホリへとつながる可能性があります。
留学生と交流するチャンスが多い
留学生の多い大学では、キャンパスの日常がそのまま国際交流の場になります。
授業中はもちろん、サークル活動や休憩時間など、さまざまなバックグラウンドを持つ学生と交流する機会が圧倒的に多くなるでしょう。

大学主催の国際交流イベントなどが活発に行われている可能性も高いです。
交換留学を目指すなら確認必須!協定校の数と手厚いサポート体制
将来、日本の大学の制度を使って海外の大学に交換留学をしたいと考えている方にとって、留学生が多いかどうかは一つの判断軸になり得ます。
こうした大学は、国際化に積極的であるため、海外の大学との協定校の数が非常に多く交換留学のチャンスが広がる可能性が高いためです。

留学生が多い大学ほど、以下のような手厚いサポートが期待できます。
- 留学奨学金制度の充実
- 国際センターや留学生課による生活・学習サポート
まとめ
海外への一歩を踏み出すためには、国内での準備期間をいかに有意義なものにするかが重要だと感じています。
この記事が、皆様それぞれにとって最適な大学選びをするためのきっかけになれば幸いです。
留学生受入れ数の多い大学ランキングに関するよくある質問
- Q日本の大学で最も外国人留学生の受け入れ数が多いのはどこですか?
- A
2024年5月1日時点の最新データでは、早稲田大学(私立)が5,562人で最も多い大学です。
次いで2位は東京大学(国立)の4,793人となり、私立大学が国立大学を上回る結果となっています。
- Q留学生受け入れ大学ランキングで上位を占めるのは私立大学と国立大学のどちらですか?
- A
留学生受け入れ数のランキング上位は私立大学が優勢です。
早稲田大学や立命館大学などが上位にランクインする一方、国立大学は大学院レベルの留学生受け入れに強みを持つ傾向が見られます。
- Q留学生が多い大学を選ぶことで得られるメリットは何ですか?
- A
多様な文化や価値観に触れる国際的な環境で学べる点です。
国際感覚が深まるほか、留学生向けの奨学金やサポート体制が充実している可能性も高いです。


