ニュージーランドは旅行先として決してマイナーな国ではないですが、近隣のアジアや、ヨーロッパと比べると、旅行に関する情報は少なく、旅行中のスマートフォンの通信方法について悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ニュージーランド旅行の通信手段について、SIMやモバイルWi-Fiルーター、日本のキャリアの国際ローミングなどの選択肢をご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
ニュージーランドでスマホを使うための通信手段
ニュージーランド旅行中にスマホを使うには、現地のデータ通信手段を確保する必要があります。主な選択肢として、大きく以下の5つの方法が挙げられます。
- レンタルWi-Fi:日本で借りて持っていく持ち運び型のWi-Fiルーター
- SIMカード(海外用プリペイド):事前に日本で購入・郵送される現地の物理SIMカード
- eSIM(海外用プリペイド):事前に日本で購入・ダウンロードして設定する現地のeSIM
- 国内キャリアの海外利用:現在契約中の日本のキャリアの国際ローミングサービス
- 現地キャリアのSIMカード:ニュージーランド到着後に購入する現地のSIMカード
それぞれの方法にはメリット・デメリットがあります。
データローミングとは
海外では、普段利用している日本の携帯電話会社の回線は直接繋がりません。
日本のキャリアが提携している現地の通信会社の回線を利用することで、海外でもスマートフォンでデータ通信を行うことができます。この仕組みをデータローミングと呼びます。
国内キャリアのデータローミングサービスは、会社によっては高額な場合があるため、レンタルWi-Fiや海外で使えるSIM/eSIMなど、別の方法で現地のデータを確保するか、海外ローミングのサービスがついてくるキャリア(ahamo
や楽天モバイルなど)を利用するのがおすすめです。
ニュージーランド旅行SIMの選び方
ニュージーランド旅行での通信手段を選ぶ際には、以下の4つのポイントを考慮しましょう。
利用期間:滞在日数に合わせたプラン選び
数日の短期旅行か、数週間の長期旅行かによって、適切なプランや手段は変わります。日数が短いほど、手軽さを優先した方が良い場合が多いです。
データ容量:マップやSNS利用にどれくらい必要か
日常的にSNSや動画視聴をするか、地図アプリや調べ物程度かによって必要なデータ量は異なります。旅先でどれくらいスマホを使うかを想定して選びましょう。

慣れない土地での旅行なので、ある程度は余裕を持ってデータを使えるようにしておくと良いでしょう。
購入・設定のしやすさ:現地到着後すぐに使いたいかどうか
日本で事前に準備して、到着後すぐに使えるものが良いか、現地での購入・設定に抵抗がないかなど、手続きの簡便さも重要なポイントです。
費用:旅行全体の予算とのバランス
通信費を旅行全体の予算の中でどれくらいに抑えたいかによって、選ぶべき方法が変わります。安さを最優先するのか、それとも便利さとのバランスかを見極めましょう。
ニュージーランドでスマホを使う5つの方法
ニュージーランドでデータを確保するための5つの方法をご紹介します。
1. eSIM(海外用プリペイド)
近年普及が進むeSIMは、物理SIMカードと同じ機能を、データをダウンロードする形で利用するものです。日本のSIMカードを入れ替える必要がなく便利です。
・メリット:物理SIMの差し替え不要。現地回線で安定した通信。 ・気をつけたいこと:eSIM対応端末の確認と設定が必要。 |

2. SIMカード(海外用プリペイド)
スマホに入れて使う物理SIMカードで、日本で事前に購入し郵送してもらえます。現地回線を利用するため通信品質が安定しており、かつ使い捨てなので返却の手間がありません。
・メリット:現地回線で安定した通信。使い捨てで返却不要。 ・気をつけたいこと:SIMカードの入れ替えが必要。 |

3. レンタルWi-Fi
レンタルWi-Fiは、日本の空港などで借りられる持ち運び型のWi-Fiルーターです。スマホをWi-Fiに繋ぐだけでデータ通信ができるため、スマホ操作に不慣れな方でも手軽に利用できます。複数人で利用する場合、一台で通信を共有できる点も大きなメリットです。
・メリット:手軽に設定でき、複数人で共有可能。 ・気をつけたいこと:充電や返却の手間があり、荷物が増える。 |

4. 国内キャリアの海外利用(国際ローミング)
現在契約している国内キャリアの国際ローミングサービスを利用する方法です。事前に手続きが必要ない場合もありますが、追加料金や日数制限があることが多いので、利用条件を必ず確認しましょう。
ahamo や楽天モバイルのように、海外でのデータ利用が格安、または無料で提供されているキャリアもあります。
ahamo
ahamo
は通常の国内プランの料金支払いのみで、利用可能です。月間30GBまで(国内利用分と合算)利用でき、15日を超えて利用すると通信速度が最大128kbpsに制限されます。

楽天モバイル
楽天モバイルは通常の国内プランの料金支払いのみで、利用可能です。月間2GBまではプラン料金内で利用でき、2GB超過後も低速(最大128kbps)で利用可能ですが、別途500円/1GBで高速データチャージもできます。

海外旅行をする機会が多い方は、国際ローミングサービス付きのキャリアに乗り換えることも検討してみてはいかがでしょうか。旅行の旅にSIMを手配する手間が省けて便利です。
・メリット:使い慣れた国内キャリアで、手続きが不要な場合もある。 ・気をつけたいこと:高額請求や日数・データ量制限がある場合も。 |
5. 現地キャリアのSIMカード(短期滞在での利用)
ニュージーランドには、SparkやOne NZといった大手キャリアがあり、旅行者向けのプリペイドプランやトラベルパックを提供しています。日本で手配するよりも安価な場合が多いです。
・メリット:現地の大手回線で安定した通信。 ・気をつけたいこと:現地での購入・設定が必要。言語の壁がある可能性も。 |
旅行スタイル別おすすめ通信手段
ご自身の旅行スタイルに合わせて、通信手段を選びましょう。
手軽さ・便利さを重視する方向け
【おすすめ】:海外用eSIM、海外用SIMカード(日本で事前購入)、または国内キャリアの海外利用(ahamo
や楽天モバイルなど)
これらは日本で事前に準備や設定が完結できるため、現地到着後すぐに通信を開始できます。SIMカードの物理的な入れ替えやレンタルWi-Fiの持ち運び・充電の手間がありません。
費用を抑えたい方向け
【おすすめ】:現地で安価なSIMカードを購入
現地の格安SIMは、他の方法に比べて通信費を安く抑えられる可能性があります。ただし、現地での購入や設定に時間と手間がかかる場合があります。
複数人・複数デバイスで利用する方向け
【おすすめ】:レンタルWi-Fi
一台のルーターで複数のスマートフォンやタブレット、PCを同時にインターネットに接続できます。グループ旅行の場合、一人あたりの通信費を抑えられる可能性があります。
スマホのSIMロック解除は必須!
ニュージーランドで現地のSIMカードを利用するためには、お使いのスマートフォンがSIMフリーであることが必須です。
SIMフリーとは、特定の通信キャリアのSIMカードだけでなく、どの通信キャリアのSIMカードでも利用できる状態のスマートフォンのことを指します。
日本の大手キャリアで購入したスマホには、そのキャリアのSIMカードしか使えないように「SIMロック」がかかっている場合があり、この状態ではニュージーランドのSIMカードを挿入しても通信できません。
海外で現地のSIMカードを使うためには、出発前にこのSIMロックを解除しておく必要があります。
旅行や留学出発前に、必ずご自身のスマホのSIMロック解除状況を確認し、必要であれば手続きを済ませておきましょう。
まとめ
ニュージーランド旅行中の通信手段は、レンタルWi-Fi、海外用SIMカード・eSIM、国内キャリアの海外利用、現地SIMカードの主に5つの選択肢があります。
ぜひこの記事を参考に、旅行日数や利用目的、手軽さ、費用などを考慮し、ご自身にとって最適な方法を選んでみてくださいね。
ニュージーランド旅行中のSIMに関するよくある質問
- QニュージーランドのSIMカードは日本で事前に購入できますか?
- A
オンラインで購入できる海外用SIMカードやeSIMであれば、日本にいる間に事前に購入し、到着後すぐに利用を開始できます。
- Qニュージーランドの空港でSIMカードを購入できますか?
- A
はい、主要空港のキャリアカウンターでSIMカードを購入できます。ただし、市中店舗より割高な場合もあります。
- QニュージーランドのSIMカードでテザリングは可能ですか?
- A
多くのキャリアでテザリング(ホットスポット機能)は可能ですが、プランによっては制限があったり、追加料金が発生したりする場合があるので、事前に確認が必要です。
- Q日本の電話番号はニュージーランドでも使えますか?
- A
日本のキャリアの国際ローミングサービスを利用すれば使えますが、料金が高額になることが多いです。
楽天モバイルのような海外利用に対応したプランを検討するか、現地SIMと併用することをおすすめします。