海外での生活を始めるにあたり、「現地のアプリをダウンロードしようとしたらできなかった」という経験がある方もいるのではないでしょうか。
現地の交通系アプリや銀行のアプリ、レストラン予約アプリなどは、日本のApp Storeではダウンロードできないことがあります。これらのアプリは、Apple IDの国変更をすることでダウンロードができるようになります。
この記事では、Apple IDの国変更の方法やその際の注意点について、分かりやすく解説します。
現地のアプリを携帯にインストールするには?
留学やワーホリで海外に滞在している方は、現地の銀行口座を開設したり、公共交通機関を利用したりする機会が増えることでしょう。
これらのサービスの中には、専用のアプリを使って管理されているものがあります。
しかし、日本のApp Storeでは、海外のアプリはダウンロードできないように制限されています。
この問題を解決する一般的な方法が、Apple IDの「国・地域」を変更することです。
Apple IDの国を変更することで、その国で提供されているApp Storeにアクセスできるようになり、現地のアプリを自由にダウンロードできるようになります。
Apple ID国変更のメリット
Apple IDの国変更には、多くのメリットがあります。まず、最も大きなメリットは、現地のApp Storeにアクセスできるようになることです。
これにより、日本のApp Storeでは手に入らなかった銀行、交通、フードデリバリー、配車サービスなど、生活に密着した便利なアプリをダウンロードできるようになります。
さらに、海外限定のサブスクリプションサービスを利用できるようになります。日本にいる間は利用できなかった動画配信サービスや音楽配信サービスなども、国変更をすることで利用可能になります。

私は現地の銀行のアプリをダウンロードしました。おかげでわざわざATMに行かなくてもアプリ上で無料で振り込み手続きができるようになりました。
Apple IDの国変更のデメリット
Apple IDの国変更は、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットや注意点も存在します。
まず、最も注意すべきなのは、変更前に日本のApp Storeで購入したコンテンツ(アプリ、音楽、映画、電子書籍など)が、変更後に利用できなくなる可能性があることです。
また、日本のApp Storeで利用していたサブスクリプションサービスは、すべて一度解約する必要があります。
変更後は、再度新しい国のApp Storeから登録し直さなければなりません。
さらに、Apple IDに残っているストアクレジット(チャージした残高やギフトカードの残高など)は、国変更前にすべて使い切る必要があります。
残高が残っていると、国変更ができないため注意が必要です。クレジットカードやデビットカードなどの支払い方法も、新しい国のApp Storeで利用できるものに更新しなければなりません。
【iPhone・iPad】Apple IDの国・地域を変更する方法
ここからは実際にApple IDの国・地域を変更する方法を丁寧に解説します。
1「設定」アプリを開き、画面上部にあるご自身のアカウント名をタップします。

2「メディアと購入」をタップします

3「アカウントを表示」を選択します。必要に応じてサインインします。

4「国または地域名」をタップします。

5 変更したい国を選択して「続ける」をタップします。

6 Appleメディアサービス利用規約が表示されるので、内容を確認し、右上の「同意する」を選択します。

7 最後に、新しい国の住所を入力し、画面の指示に従って手続きを完了させます。
※お支払い方法は「none」で問題ありません。

上記の手順で、Apple IDの国・地域が変更され、新しい国のApp Storeにアクセスできるようになります。

Apple IDを新規作成して国ごとに使い分ける方法もある
Apple IDを新規作成して、国ごとに使い分けるという方法もあります。
この方法であれば、日本のApple IDを残したまま、海外のアプリをダウンロードするための新しいApple IDを持つことができます。
まず、新しいメールアドレスを用意し、日本のApp Storeとは異なる国(例えば、留学先の国)でApple IDを新規作成します。
iPhoneの設定から、既存のApple IDからサインアウトし、新しいApple IDでサインインします。
この方法は、日本のコンテンツも海外のコンテンツも両方利用したいという方に特に向いています。

使用するApple IDを手動で切り替える必要があるため、少し手間がかかります。
アカウントを切り替えないとどうなる?
Apple IDを切り替えて複数のアカウントを使い分ける場合、アカウントを切り替えないとアプリの自動更新が行われない点に注意が必要です。
例えば、海外のApple IDでダウンロードしたアプリは、日本のApple IDにサインインしている間は自動更新されません。
アプリの更新が滞ると、不具合が発生したり、最新のセキュリティ機能が適用されなかったりするリスクがあります。
そのため、海外のアプリをダウンロードした後は、定期的にアプリの更新をチェックし、必要に応じてアカウントを切り替えて更新作業を行う習慣をつけることが重要です。
まとめ
この記事では、留学やワーホリ中に直面する可能性のある「Apple IDの国変更」について、メリット・デメリットから具体的な方法まで詳しく解説しました。
設定が少し面倒ですが、現地のアプリをダウンロードできることでさらに便利に暮らすことができるので、ぜひこの記事を読みながら、チャレンジしてみてくださいね。
留学・ワーホリ中のApple IDに関するよくある質問
- QApple IDの国を変更するとアプリのデータは消えますか?
- A
アプリのデータが消えることはありません。
Apple IDの国を変更しても、アプリ自体はデバイスに残ります。ただし、変更前の国のApp Storeでダウンロードしたアプリの更新ができなくなる場合や、一部のコンテンツが利用できなくなる場合があります。
- Q海外から日本のApple IDでしかダウンロードできないアプリはありますか?
- A
はい、あります。
日本の銀行系アプリや特定のゲーム、電子書籍サービスなど、提供元が日本国内に限定しているアプリは、日本のApple IDでなければダウンロードできません。そのため、海外にいても日本のApple IDを維持しておくことをおすすめします。
- QApple IDの国変更をしてもクレジットカードは使えますか?
- A
いいえ、使えなくなる可能性があります。
Apple IDの国変更後は、新しい国のApp Storeで利用できる支払い方法を設定する必要があります。
日本のクレジットカードは、新しい国では利用できない場合があるため、現地の支払い方法を用意しておきましょう。
- QApple IDを新規作成した場合、元のApple IDはどうなりますか?
- A
元のApple IDはそのまま維持されます。
複数のApple IDを持つことで、日本のコンテンツと現地のコンテンツを使い分けることができます。
ただし、複数のIDのパスワードを管理したり、アカウントの切り替えが必要になったりする手間が発生します。
- Q日本に戻ってきたらApple IDを国変更する必要がありますか?
- A
はい、国変更が必要です。
日本で日本のApp Storeを利用するためには、Apple IDの国を日本に戻す必要があります。
元々日本のApple IDを所有していた場合は、同様の手順で国を日本に再変更してください。