ハワイでの留学と聞くと、オアフ島やワイキキビーチを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、「ハワイ」留学はオアフ島だけではありません。
ビッグアイランドとも呼ばれるハワイ島の街ヒロでの留学では他の国、地域では味わえない経験をたくさんすることができると思います。
この記事では、ハワイ島ヒロでの留学を経験した私がリアルなメリット・デメリットを徹底解説します。
ヒロでの留学生活に興味がある方はもちろん、どこに留学するか悩んでいる方も、ぜひ参考にしてみてください。
ハワイ島 ヒロ留学について

ハワイ島ヒロは、日本のような都会から離れて、大自然の中で落ち着いた留学生活を送りたい方には特におすすめです。
「レインボーフォールズ」など豊かな自然が広がる街
ハワイ島ヒロは、オアフ島のホノルルのようなリゾート地とは異なり、手つかずの自然が豊富に残る街です。
特に有名なのは、水量が多い時には虹が見えることで知られる「レインボーフォールズ」です。
ヒロの気候
ヒロは、年間を通して降水量が多いのが特徴です。しかし、雨が降っても日本の梅雨のように一日中降り続くことは少なく、スコールのように一時的に降ってすぐに止むことがほとんどです。
年間平均気温は約24度と温暖で、極端な暑さや寒さを感じることはありません。
Tシャツや短パンで過ごせる日が多く、とても過ごしやすい気候です。
ただし、朝晩は少し冷え込むこともあるので、薄手の上着を一枚持っていくと安心です。
ヒロの物価
ハワイ島ヒロの物価は、日本の主要都市と比較すると全体的に高めです。
ただし、オアフ島のワイキキなどと比較すると、少しですが物価は抑えられます。
自炊を心がけたり、現地のスーパーのセールを活用したりすることで、生活費を節約することは可能です。

外食をする際も、フードトラックを利用すると、比較的リーズナブルに食事を楽しめます。
こっちにきてフードトラックのフードのクオリティの高さに驚きました。
日本との時差はどのくらい?
ハワイ島と日本との時差は、マイナス19時間です。日本が午前10時の場合、ハワイ島は前日の午後3時となります。サマータイムはありませんので、年間を通してこの時差が適用されます。

19時間と聞くと時間差が大きく、日本にいる人との連絡が大変に感じますが、昼夜が正反対の12時間差と比べると、意外と生活時間は重なっているため連絡は取れます。
日本からヒロへのアクセス
現在、日本からヒロへは、直行便がありません。そのため、日本からはホノルル(オアフ島)を経由して国内線に乗り換える必要があります。
ホノルルからヒロまでは、飛行機で約40〜50分程度のフライトです。乗り継ぎ時間を含めると、日本からヒロまでは合計で10時間以上かかることが多いです。
ハワイ島ヒロ留学のメリット
ハワイ島ヒロでの留学は、他の国や地域と比べると留学に関する情報が少なく、どんな魅力があるのかわかりにくいかもしれません。
ここではヒロで実際に交換留学をした私がハワイ島留学の魅力を紹介します。
メリット1:日本では味わうことができない自然がたくさん
ハワイ島ヒロの最大の魅力は、手つかずの豊かな自然です。日本にいると、日常の中でこれほど広大で美しい自然に囲まれる機会はほとんどありません。
ヒロでは、ビーチや滝、火山、星空など、多様な自然が身近に存在します。
世界遺産にも登録されているキラウエア火山国立公園では、活火山の迫力を間近で感じることができます。
また、手軽にアクセスできる場所にも、野生の海の生き物を見ることができるビーチなど、日常を忘れさせてくれるような美しいスポットが点在しています。
これらの自然の中で、ハイキング、シュノーケリングといったアクティビティを気軽に楽しむことができ、勉強の合間にリフレッシュできます。

私はよく放課後に水着に着替えてビーチに行って、シュノーケリングをしていました。
(もちろん無料です)ウミガメや綺麗な魚を見ることができてとても癒されます。
メリット2:年間を通して温暖な気候で過ごしやすい
ヒロの気候は、年間を通して温暖で、気温の変動が少ないため、服装に悩むことが少なく、一年を通して快適に過ごせます。
日本の夏のように蒸し暑すぎることもなく、冬のように厳しい寒さに悩まされることもありません。特に、冬の寒さが苦手な方や、暖かい場所でストレスなく生活したいと考えている方にとっては、理想的な環境です。
温暖な気候のおかげで、屋外でのアクティビティも一年中楽しめます。雨が降ることもありますが、短時間で止むことが多く、綺麗な虹が見れることが多いです。
メリット3:治安が良く、安心して留学生活を送れる
ハワイ島ヒロは、大都市に比べて非常に治安が良いことで知られています。地元の人々の温かさや、コミュニティの結びつきが強いため、安心して生活を送ることができます。
もちろん海外であるため、日本にいるときよりも防犯意識を持つ必要はありますが、夜に一人で歩けないということはありません。
メリット4:オアフ島に比べて日本人が少ない
オアフ島に比べて圧倒的に日本人が少ないことも、ハワイ島の魅力です。
オアフ島のホノルルやワイキキでは、日本人観光客や留学生が多く、つい日本語を使ってしまう機会が増えてしまいがちです。しかし、ヒロではそうした機会が格段に少なく、自然と英語を話す機会が増えます。
また、日本人以外の留学生や地元の人々と交流できる機会も多く、多様な文化に触れ、国際的な視野を広げることにも繋がります。

私は大学の日本人団体に所属していました。団体では日本の文化や魅力を現地の学生との交流を通して伝える活動をしており、日本の文化について英語で説明する機会がたくさんありました。
メリット5:他の国や地域に比べて日本の食材を手に入れやすい
ハワイには古くから多くの日系移民が暮らしてきた歴史があります。彼らの食文化が地域に深く根付いているため、「KTA」というスーパーでは、日本の調味料、麺類、お菓子、お米など、幅広い種類の日本食材を手に入れることができます。
日本の味が恋しくなった時でも、KTAに行けば、安心して食材を調達できるため、食生活の面でストレスを感じることなく留学生活を送ることができるでしょう。
知っておきたいハワイ島ヒロ留学のデメリット
ハワイ島ヒロでの留学を決める前に、良い面だけでなく、注意すべき点も理解しておきましょう。
デメリット1:日本からの直行便がなく、アクセスに時間がかかる
ハワイ島ヒロへのアクセスは、日本からの直行便がないため、乗り換えが必須となり、移動に時間がかかるという点がデメリットです。
長時間のフライトと乗り換えは、特に初めての海外留学の方にとっては体力的にも精神的にも負担に感じるかもしれません。
留学となると荷物も多いため、事前に乗り換え方法を調べておくなどしてしっかり準備して出発しましょう。
デメリット2:公共交通機関が発達しておらず、移動手段に工夫が必要
ヒロは、都会のように公共交通機関が発達していません。バスの本数、ルートが非常に少なく、行きたい場所にすぐに行けるわけではないため、移動手段に工夫が必要です。留学生活でフットワーク軽く行動したいと考えている人にとっては、不便に感じるかもしれません。
自転車の利用を検討したり、友人との相乗り、タクシーや配車サービス(Uberなど)の利用を計画したりする必要があります。

私はwalmartという大型ストアで安く自転車を購入しました。
日々の移動や買い物は全て自転車でした。ヒロの街は自転車用の道路があるため、安心して走ることができます。
デメリット3:都会のような娯楽施設は少ない
ハヒロは自然が魅力である反面、都会のような娯楽施設が少ないというデメリットがあります。
ショッピングモールや大規模な映画館、ナイトクラブなどは、オアフ島のホノルルと比較すると数が限られています。
週末に都会的な娯楽を楽しみたいと考えている人にとっては、物足りなさを感じるかもしれません。しかし、これは見方を変えれば、自然の中でアクティビティを楽しんだり、カフェやイベントで地元の人々と交流したりする機会が増えるということでもあります。
また、娯楽がないからこそ、自分たちでどうやって楽しむかをたくさん考えられるようになります。

私は大学の近くにあったダンススタジオに通い始めました。3ヶ月ほど通い、最終的には発表会にも出演しました。
スタジオで現地の友達も作ることができて、とても楽しかったです。
ハワイ島ヒロの主要な学校
ここでは、ヒロの主要な2つの学校について紹介します。
ハワイ大学ヒロ校(University of Hawaii at Hilo)
ハワイ大学ヒロ校(University of Hawaii at Hilo)は、ハワイ島の豊かな自然環境を最大限に活かした教育プログラムが特徴の総合大学です。特に、火山学、天文学など、ハワイならではのユニークな専門分野に強みを持っています。世界的に有名なマウナケア山頂にある天文台や、活火山などが、そのまま学習のフィールドとなるため、座学だけでなく実践的な学びを深めることができます。

また、ハワイはアメリカ合衆国とはいえ、アメリカ本土と離れているため、アメリカの本土からの交換留学生が多いのも特徴です。
交換留学をすると、ネイティブの生徒ではない生徒と交流する機会が増えてしまいがちですが、ネイディブで無い生徒(アメリカ以外の国の生徒)はもちろん、アメリカ本土からのネイティブの生徒ともたくさん関わる機会があるため、とても英語が上達します。
ハワイコミュニティカレッジ(Hawaii Community College)
ハワイコミュニティカレッジ(Hawaii Community College)は、実践的な職業スキルを習得したい方や、将来的にハワイ大学ヒロ校などへの編入を考えている方向けの学校です。
また、英語力が不足している学生向けには、ESL(English as a Second Language)プログラムもあり、語学力を向上させながら専門分野の学習に進むことが可能です。
コミュニティカレッジで基礎を固め、アメリカの大学システムに慣れてから、4年制大学へ編入する人も多いです。
ハワイ島ヒロの生活情報
留学生活を快適に送るために、現地の生活情報を事前に把握しておきましょう。
滞在方法について
ハワイ島ヒロでの滞在方法は、学生寮、アパートメントが一般的です。
学生寮は、学校の敷地内や近隣に位置しており、通学に便利です。世界各国から集まる留学生と交流する機会が多く、友達を作りやすい環境です。基本的に共同生活になるため、プライバシーは限られますが、セキュリティ面では安心感があります。
アパートメントは、自分の好きな場所に住むことができることが特徴です。一人で暮らすのは費用がかかるため、シェアハウスをする生徒が多いです。

私はハワイ大学ヒロ校の学生レジデンスに住んでいました。
プライベートが保たれる部屋にしましたが、自炊ができる環境ではなかったのでミールプランに入る必要がありました。
交通手段について
ヒロでは、公共交通機関があまり発達していません。そのため、留学生活における主な交通手段は、徒歩か車か自転車です。
ハワイ大学ヒロ校からwalmartまでは歩いて30分程度かかるため、日用品の買い出しに歩いていくことは難しいでしょう。
ただし、配車アプリ(Uberなど)は、とても発達しているため、必要な時に車を利用できる便利な選択肢です。
特に、友人と割り勘すれば費用を抑えることができます。

私は、必ず友人と買い出しに行っていました。行きはお散歩がてら歩いて移動し、帰りは荷物が重くなるので割り勘でUberを利用していました。長期滞在の場合、中古車を購入する学生もいます。
持ち物について
預け荷物には重さ制限があるため、絶対に日本から持っていくべきものと、現地でも用意できるものを吟味しながらパッキングするのが重要です。
・持っていくべきもの パスポート、ビザ関連書類、航空券、海外旅行保険証書、現金(アメリカドル)、クレジットカード、国際キャッシュカード、常備薬、PC・スマホなどの電子機器、少しの衣類、水着(ラッシュガードなど)、日焼け止め、虫除け、防寒具 ・現地で調達できるもの シャンプーや石鹸などの日用品(数日分は日本から持っていくのを推奨)、衣類、食品 |
特に水着やラッシュガードは日本人の体型や好みにあうものを現地で見つけるのが難しい場合もあるため、日本で買って持っていくのがいいでしょう。
また、日焼けを気にする方は、日本で性能のいい日焼け止めを用意しましょう。(それでも多少の日焼けや避けられません。)
ハワイ島ヒロ留学にかかる費用
ハワイ島ヒロでの留学を検討する上で、費用は非常に重要な要素です。学費、滞在費、生活費に分けて、それぞれにかかる費用の目安を解説します。
・学費:交換留学の場合は追加で学費はかかりません。(日本の大学に学費を納めるため) 大学やコミュニティカレッジに通う場合、年間で約100〜300万円程度を見ておくと良いでしょう。 これは選択する学校や受講する単位数によって大きく変動します。ESL(語学)プログラムから始める場合は、別途費用がかかることもあります。 ・滞在費:シェアハウスの場合は、月6〜10万円が目安です。他の留学生や地元の人と共同生活を送ることで、費用を抑えつつ交流も深められます。大学の寮だと、月10〜12万円が目安です。通学に便利で、セキュリティ面でも安心感があります。 ・生活費:食費、交通費、交際費などで月3〜5万円程度かかります。自炊を心がけたり、公共交通機関の代わりに自転車を利用したりすることで、さらに節約することも可能です。 |
これらの費用を合計すると、1年間の留学で約160〜480万円が目安となります。
まとめ
ハワイ島ヒロでの留学は、大自然と穏やかな雰囲気の中で、落ち着いて学習したい方にとってとってもいい場所です。
また、訪れる人にしかわからない、人の良さや素敵な雰囲気も感じることができます。
もちろん、日本のように便利な生活ができるわけではありませんが、日本で生活をしている方だからこそ、ヒロのような街で過ごすことで、日本では味わうことができない素晴らしい体験をすることができると思います。
私はヒロの街が大好きで、留学できてよかったと思っています。
自然が好きな方、ゆったりとした環境で勉強がしたい方はぜひヒロに留学してみてください。
ハワイ島ヒロ留学に関するよくある質問
- Qハワイ島ヒロ留学は英語初心者でも大丈夫ですか?
- A
はい、英語初心者の方でも大丈夫です。
ハワイ島ヒロのコミュニティカレッジでは、ESL(English as a Second Language)プログラムが充実しており、英語レベルに合わせたクラスで基礎から学ぶことができます。
- Qハワイ島ヒロでアルバイトをすることは可能ですか?
- A
原則として、学生ビザ(F-1ビザ)で渡航する留学生は、キャンパス外でのアルバイトは禁止されています。
ただし、キャンパス内で週20時間以内のアルバイト(学期中)や、OPT(Optional Practical Training)と呼ばれる専門分野での研修であれば可能です。
- Qハワイ島ヒロ留学中におすすめの休日の過ごし方はありますか?
- A
ヒロでは、豊かな自然を活かした過ごし方がおすすめです。
レインボーフォールズやアカカ・フォールズといった美しい滝巡り、キラウエア火山国立公園でのハイキング、ビーチでのシュノーケリングやリラックスなどが楽しめます。
- Qハワイ島ヒロ留学で準備しておくべき持ち物は何ですか?
- A
水着、日焼け止め、虫除け、防寒具です。
マウナケアに星空を見にいく際、ハワイであっても山頂はとても寒いので、防寒具は必須です。
ウルトラライトダウンなど、かさばらないけど暖かいものがおすすめです。
- Qハワイ島ヒロ留学で現地の友だちはできますか?
- A
はい、できます。学校の授業やアクティビティ、地域のイベントなどに積極的に参加することで、現地の学生や住民と交流する機会が多くあります。
特にヒロはアットホームな雰囲気がある街なので、常にオープンに、明るくニコニコしているだけで街の人が話しかけてくれることもあります。(不審者には気をつけましょう)