ニュージーランドで留学・ワーホリ中に運転してどこかに旅行したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ニュージーランドで運転するために必要な日本の運転免許証の翻訳方法や、国際運転免許証との違い、必要な手続きについて詳しく解説します。
ニュージーランドで運転するには?
ニュージーランドでの運転は、日本の免許証を所持していても、滞在期間によって必要な手続きや書類が異なります。
滞在予定に合わせて、どの方法が適しているかを確認しましょう。
1年よりも多く滞在する場合:ニュージーランドの運転免許証が必要
ニュージーランドに1年以上滞在する予定がある方は、現地の運転免許証を取得する必要があります。
入国日から1年以内であれば、国際免許証または日本の運転免許証と後述する翻訳証明書を携帯することで運転できますが、1年を過ぎると、ニュージーランドの免許証がなければ運転できません。
日本の運転免許証を保持しており、免許取得から2年以上経過している場合は、学科試験と技能試験が免除されるため、比較的スムーズに切り替え手続きを進められます。
しかし、免許取得後2年未満の方は実技試験を受ける必要があります。ニュージーランドでの長期滞在を考えている方は、早めの切り替え手続きを検討しましょう。
1年までの滞在の場合
ニュージーランドへの滞在期間が1年以内の方は、以下の2つの方法のどちらかを選択して運転が可能です。
1)日本で発行された国際(国外)運転免許証での運転
日本の公安委員会が発行する国際運転免許証は、発行日から1年間使用可能です。
お住まいの都道府県の運転免許センター、または運転免許試験場、指定された警察署で申請でき、日本にいるうちに手続きができることがメリットです。
2)日本の運転免許証での運転
ニュージーランドでは、国際運転免許証がなくても、入国した日から1年間は、日本の有効な運転免許証で運転できます。
しかしその際には、日本の運転免許証と合わせて運輸省指定の翻訳会社の英訳文、あるいは在外公館が発行する英文の運転免許証抜粋証明書を携行する必要があります。

翻訳証明はニュージーランド現地で取得することができます。
翻訳証明と国際運転免許証、どちらを取得すべき?
ワーキングホリデーでニュージーランドに滞在する予定の方には、運転免許証抜粋証明書の取得がおすすめです。
国際運転免許証は、有効期限が発行日から1年間と定められています。
例えば、出発の1か月前に取得すると、ニュージーランドに入国した日から11か月後には有効期限が切れてしまい、ワーキングホリデーの最大滞在期間である1年をカバーできません。
一方で、運転免許証抜粋証明書は現地で取得できるため、ニュージーランドでの滞在期間を最大限カバーできます。
さらに、手数料も考慮すると、現地での申請がお得になる可能性があります。
・国際免許証の手数料:2,250円 ・在オークランド日本国総領事館での運転免許証抜粋証明:NZ$23(=2,070円) ※NZ$1=90円で計算・2025年4月1日~2026年3月31日に申請が受理された場合 |
長期滞在を計画している方は、運転免許証抜粋証明書の取得を検討しましょう。
ニュージーランドの運転免許証の翻訳はどこでできる?
ニュージーランドで運転するために必要な運転免許証の翻訳は、ニュージーランド国内の在ニュージーランド日本国大使館、在オークランド日本国総領事館、在クライストチャーチ領事事務所、またはニュージーランド運輸省が認定する翻訳会社で翻訳できます。
ご自身の滞在場所や利便性に合わせて、最適な機関を選んでください。詳細については、NZ Transport Agency Waka Kotahiのサイトで確認できます。
在オークランド日本国総領事館での翻訳証明申請方法
ここでは、在オークランド日本国総領事館で運転免許証抜粋証明書を申請する手順について、私の経験を元に、詳しく解説します。
事前にオンラインで予約をしてから来館する必要があるため、必ず以下の手順を確認してから手続きを進めてくださいね。
ステップ1:オンラインで来館予約をする
まずは、総領事館のウェブサイトにアクセスし、左のメニューの「領事手続きの事前予約制」をクリックします。
ページから予約フォームを開きましょう。

「カテゴリー① / Category①」では「日本国籍をお持ちの方」または「For NON Japanese Citizen」いずれかを、
「カテゴリー② / Category②」では「免許の翻訳・出生・婚姻などの証明」を選択して、「予約状況を見る / View Appointment Status」をクリックします。
予約枠を選択できる画面が表示されるので、ご希望の予約枠を選択します。
予約フォームに遷移します。「氏名」「電話番号」「メールアドレス」「備考」を記入し、内容確認をして提出します。

備考欄には「運転免許の翻訳」と記載しておけば大丈夫です。
フォームを提出後、「予約を受け付けました。」というメールが届いたら予約完了です。

ステップ2:必要書類を準備する
来館前に、申請に必要な書類を全て準備します。以下の書類はすべて原本を用意してください。
・有効な日本の自動車運転免許証(マイナ免許証は不可) ・有効な日本のパスポート ・申請書(総領事館現地で用紙をもらって記入) |
なお、マイナンバーカードと一体型になっている「マイナ免許証」は、現地での申請が受け付けられません。
事前に従来の運転免許証を用意するようにしましょう。
ステップ3:予約日に総領事館へ来館して申請する

予約した日時に総領事館を訪問します。事前に準備した日本の運転免許証とパスポートの原本を提示します。
その場で申請書が渡されるため、必要事項を記入して提出します。
手数料は、証明書を受け取る際に現金で支払うことになります。

領事館訪問時に受付番号を聞かれるため、メールに記載されている受付番号がわかる状態で行くようにしましょう。
私が行った際は、15分程度で申請手続きを終えました。
ステップ4:翻訳証明を受け取る
申請後、原則として申請日を含めて3営業日の午後に証明書が交付されます。
申請時に渡される引換用紙を持ち、交付予定日以降に再度総領事館へ訪問し、手数料を支払って証明書を受け取ります。
受け取った運転免許証抜粋証明書は、日本の運転免許証と一緒に必ず携行して運転してください。

私が受け取りに行った際は5分程度で支払い・受け取りを完了しました。
運転免許証の翻訳証明に関して気をつけること
ここでは、翻訳証明書に関して特に気をつけるべき点について解説します。
翻訳証明の有効期限は?
ニュージーランド入国日から1年以内に限って有効です。入国後1年を経過すると、ニュージーランドの運転免許証に切り替えなければなりません。
また、翻訳証明書は、あくまで日本の運転免許証を補足するものですので、日本の運転免許証が失効した場合、翻訳証明書も無効となります。
翻訳証明だけではIDとして使えない?
運転免許証抜粋証明書は、あくまで運転の際に日本の運転免許証と併せて携帯する書類であり、単体でIDとして使用することはできません。
例えば、お酒の購入や銀行での本人確認などには使用できないため、パスポートをIDとして携帯するようにしましょう。
ニュージーランドで免許証を更新する場合の注意点
日本の運転免許証がニュージーランド滞在中に更新時期を迎える場合、注意が必要です。
免許更新は日本国内でしかできないため、一時帰国して手続きを行う必要があります。
もし更新手続きができない場合は、帰国後1年以内であれば失効後の免許証でも切替手続きが可能です。
まとめ
ニュージーランドで運転するための日本の運転免許証翻訳について詳しく解説しました。
1年以内の滞在であれば、日本の運転免許証に加えて、翻訳証明書や国際運転免許証を携帯することで運転が可能です。
特に、ワーキングホリデーなど長期滞在される方は、現地で運転免許証抜粋証明書を申請するのがおすすめです。
ニュージーランドでの運転免許に関するよくある質問
- Q日本の免許証の翻訳はどこでできますか?料金はいくらですか?
- A
ニュージーランド国内の在ニュージーランド日本国大使館、在オークランド日本国総領事館、在クライストチャーチ領事事務所、またはニュージーランド運輸省が認定する翻訳会社で翻訳できます。
料金は機関によって異なりますが、在オークランド日本国総領事館では交付時に現金NZ$23を支払います。
- Qニュージーランドで日本の免許証だけで運転できますか?
- A
入国日から1年以内の滞在であれば、日本の免許証だけでも運転できます。
ただし、日本の免許証は日本語で記載されているため、運転時には必ず運輸省指定の翻訳会社の英訳文、あるいは在外公館の発行する英文の運転免許証抜粋証明書を携帯する必要があります。
- Qニュージーランドで長期滞在する場合、日本の免許証は更新できますか?
- A
日本の運転免許証の更新は、基本的に日本国内でしかできません。
もしニュージーランド滞在中に更新期限を迎える場合は、一時帰国して更新手続きを行う必要があります。
更新しなかった場合、有効期限が切れてしまいますので、注意が必要です。