留学やワーホリ中の支払い方法について考えている方は、「Wise」というサービスを聞いたことがある方も多いのではないのでしょうか。
海外でのお金のやり取りってどうしたらいいんだろうと考えている方へ、海外での支払いに関する不安を解消してくれるサービス「Wise(ワイズ)」について、そのメリットから具体的な活用法までを丁寧に解説します。
Wise(ワイズ)とは?
Wiseは、2011年にイギリスで誕生した企業です。銀行と同じようなサービスをオンラインで提供していますが、銀行ではありません。
日本では資金移動業者として登録されており、世界でも多くの人が利用しています。
銀行と同じレベルのセキュリティ技術と資金保証があるため、皆さまが安心して利用できるサービスです。
Wiseが留学・ワーホリにおすすめな3つ理由
Wiseを留学やワーホリで使うべき理由は、以下の3つに集約されます。
1. 手数料がとにかく安い
Wise最大の魅力は、銀行や他のサービスと比べて手数料が圧倒的に安いことです。
外貨両替、海外送金、海外での決済、すべてにおいて手数料が安く、手数料は事前に全て確認できるため、透明性が高いのも魅力です。
具体的には、
・海外送金手数料:従来の銀行で海外送金を行うと、高額な手数料がかかります。しかし、Wiseでは手数料を大幅に抑えることができます。
・海外決済手数料:海外で日本のクレジットカードを使うと、利用するたびに海外事務手数料が上乗せされます。しかし、Wiseのデビットカードを使えば、この手数料が無料になります。
2. 公平な為替レート(ミッドマーケットレート)
Wiseは、銀行が独自に手数料を上乗せする「隠れコスト」がありません。
Google検索などで表示される、手数料が上乗せされていない実際の市場レート「ミッドマーケットレート」を適用します。

隠れコストについてはWiseの公式サイトでも、紹介されています。
>>【外部サイト】為替手数料とは?知らずに損してる!海外送金の「隠れコスト」に注意。
実際にお得に送金ができるのかチェックしてみた
公式サイトで実際に、日本円の¥50,000を、ニュージーランドドルで送金するシミュレーションをしてみました。

¥50,000をWiseで送金すると、570.30 NZD受け取ることができます。
送金手数料はPayPalの方が安いですが、隠れコストの影響で、最終的にWiseが最もお得に送金できているということがお分かりいただけるかと思います。
3. 便利なマルチカレンシー口座
Wiseの最大の特徴の1つに、「マルチカレンシー口座」があります。
これは、1つのアカウントで50種類以上の通貨を同時に保有・管理できる機能です。
さらに、下記の通貨であれば、現地の銀行口座情報を無料で取得できます。※公式サイト参照
米ドル、英ポンド、ユーロ、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、シンガポールドル、ルーマニアレイ、カナダドル、ハンガリーフォリント、トルコリラ |

留学・ワーホリでメジャーなオーストラリア・ニュージーランド・カナダ・イギリスも含まれます。
現地でわざわざ銀行口座を開設する手間なく、給与の受け取り先などに指定できてとても便利です。
Wiseと他のカード・銀行の違いを項目別に解説
Wiseが具体的にどれだけお得で便利なのかを、日本で有名な楽天カード・楽天銀行と比較しながら解説します。
項目 | Wiseのデビットカード・銀行口座を利用する場合 | 楽天カード・楽天銀行を利用する場合 |
現地ATMで現金引き出し ・キャッシング |
月2回まで無料(3万円まで)。 以降は固定手数料+1.75%(+現地ATM独自の利用料) |
楽天カード: ATM手数料(110円または220円)と利息(実質年率18%)(+現地ATM独自の利用料) |
現地でのカード決済 | Wiseデビットカード: ミッドマーケットレート+約0.68%〜の両替手数料 |
楽天カード: 為替レート+3.63%の海外事務手数料 |
日本円での支払い(DCC) (=日本円で支払いを選択) |
不要※自動で両替し、現地通貨で決済が可能。 =ミッドマーケットレート+約0.68%〜の両替手数料 |
楽天カード: 店舗独自のレート+3.63%の海外事務手数料 |
現地銀行への送金 | Wise口座から直接送金可 (手数料0.33%~※通貨によって異なる) |
楽天銀行: 送金手数料(750円)、円貨送金手数料、(3,000円)中継銀行手数料(1,000円)が発生 |
日本からの送金受け取り | Wiseの口座へ直接受取可。受取手数料無料 | 楽天銀行: 受取手数料2,450円+中継銀行手数料等 |
ポイント還元 | なし | 楽天カード: 1〜2%の楽天ポイント |
カード発行費用 | 1,200円(年会費なし) | 楽天カード: 無料(年会費は種類による) |
※2025年9月時点での情報です。最新情報は各公式サイトをご覧ください。
ご覧の通り、現地での現金引き出しやカード決済、送金・受取はWiseが圧倒的にお得です。
【シーン別】留学・ワーホリ中のWise活用例
実際に、留学やワーホリ中のどんな場面でwiseを利用できるのか、具体的なシーン別にご紹介します。
☑️ 学費や宿泊費の支払い 渡航前に日本の銀行口座から学校や宿泊先へ海外送金する際に、Wiseを使えば手数料を抑えられます。 ☑️ 現地での給与受け取り ワーホリなどでアルバイトをする際、Wiseの現地の口座情報を雇用主に伝えるだけで、手数料無料で給与を受け取れます。 ☑️ 家賃の支払いや、友人との割り勘 家賃をオーナーに振り込む際や、友達と食事をした際、アプリ一つで送金できるので、簡単です。 ☑️ 緊急時の送金 もしもの時に、日本の家族からWise経由で送金してもらえば、スピーディーかつ安価にお金を受け取れます。 ☑️ 帰国時の残金処理 留学やワーホリ後に現地通貨が余ってしまっても、Wiseを使えば手数料を抑えて日本の銀行口座へ送金できます。 |
留学・ワーホリでWiseを活用する3つのステップ
出発前から現地での生活まで具体的にやっておくべきことを整理しましょう。
ステップ1:出発前の準備
☑️ Wiseアカウントを作成し、デビットカードを発行 海外からカードが郵送されるため、時間に余裕を持って発行しておきましょう。 >>アカウント作成はこちら ☑️ 留学・ワーホリ先の通貨口座を取得 現地の銀行口座情報が取得できるので、給料受け取りや送金がスムーズになります。 ☑️ 日本円から留学・ワーホリ先の通貨へ両替しておく 事前にレートが良い時に必要な分だけ両替しておけば、現地到着後すぐに使えます。 ☑️ Wiseアプリをスマホにインストール 残高確認やカードの凍結など、すべての管理がアプリで完結します。 >>Wiseアプリはこちら |

口座開設や登録・初回送金については下記の記事でしっかり説明しているので、ぜひご覧ください。
ステップ2:現地到着後の初期対応
☑️ ATMで少額の現金を引き出す 月3万円までの無料枠を活用し、生活の立ち上げに必要な分だけ現金を引き出しましょう。 ☑️ Wiseカードで決済テスト スーパーやカフェなどで少額決済を行い、カードが問題なく使えるか確認しましょう。 ☑️ 雇用主にWise口座の情報を伝える アルバイト先などで給料を受け取る際は、Wiseの口座情報を伝えておけば手数料無料で給与を受け取れます。 |

出国・到着時に空港などの両替所で両替をする必要はありません。
現金が必要な場合は、Wiseのアプリ内で両替をして、それを現地通貨でATMから引き出す方法がお得です。
ステップ3:現地での普段の運用
☑️ 日常の決済はWiseカードをメインに 手数料を抑えるため、現金ではなくWiseカードでの支払いを習慣にしましょう。 ☑️ 現金は必要な時だけATMから引き出し カードが使えないお店や、チップを払う時など、現金が必要な場面は最小限に抑えましょう。 ☑️ 家賃や光熱費はWise送金で支払い 家賃やその他支払いをWiseで行うと、アプリひとつで簡単に送金できます。 ☑️ 給料をWiseの現地通貨口座で受け取る 給料日に、Wise口座に振り込まれたことをアプリで確認できます。 |
長期滞在の場合は現地の銀行口座開設も検討しましょう
Wiseは非常に便利ですが、長期滞在の場合は現地の銀行口座を開設することも検討しましょう。
Wiseアカウントから現地の銀行口座に送金する際、送金手数料(約0.6%〜)が発生します。
国によっては、Wiseアカウントではない、現地の銀行口座から現地の銀行口座へ振込をすると手数料がかからない場合があります。
毎週家賃などの定期的な支払いがある方は、現地の銀行口座を開設することで、手数料をさらに節約できる可能性があります。
ただし、銀行口座の開設をするには、用意しなければならない書類があり、時間や手間がかかる場合が多いので、滞在期間やWiseアカウントではない銀行口座を開設することのメリットがあるか確認してから開設しましょう。

私は毎週オーナーに家賃を振り込むために、ニュージーランドでは現地の銀行(ANZ銀行)を開設しました。
Wiseのニュージーランドの口座から振り込むと、振込額の0.6%程度の手数料がかかる一方で、ANZ銀行の送金サービスを使うとニュージーランドの銀行宛であれば手数料がかからなかったためです。
まとめ
Wiseは、留学やワーホリにおけるお金の管理を便利で安価にしてくれるサービスです。
たくさんの機能が揃っているので、留学・ワーホリをする方はもちろん、色々な国に旅行する方にもとてもおすすめです。
下記のリンクからアカウントを開設できるので、ぜひ利用してみてくださいね。
ワーホリ・留学におけるWise利用に関するよくある質問
- QWiseにデビットカード機能はありますか?
- A
はい、あります。Wiseアカウントを開設すると、年会費無料のWiseデビットカードを発行できます。
このカードは、日本円や留学・ワーホリ先の通貨をアカウントにチャージして、現地の店舗やATMで利用可能です。
- QWiseアカウントは日本にいても作れますか?
- A
はい、日本にいても作成できます。
Wiseのウェブサイトまたはアプリから会員登録、本人確認、初回送金の手順で簡単にアカウントを開設できます。
海外渡航前でも手続きができるため、事前に準備を済ませておくと現地でスムーズにお金を使えます。
- QWiseは本当に安全ですか?
- A
はい、Wiseは安心して利用できるサービスです。
日本の資金決済に関する法律に基づき、資金移動業者として金融庁に登録されています。
また、銀行と同じレベルのセキュリティシステムで皆さまの資金が保護されています。
万が一、カードの紛失や不正利用があった場合も、アプリからすぐに利用を停止できます。
- Q銀行口座がないとWiseは使えませんか?
- A
Wiseアカウントへの入金は、銀行振込のほか、クレジットカードやデビットカードからも可能です。
(※国によって異なるため、公式サイトで確認してください)銀行口座がなくても利用開始できますが、銀行振込の方が手数料が安く設定されていることが多いです。